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古都奈良はシルクロードの終着点として、東西の文化が交わり、新たな価値観やアートが花開いてきました。一方で、歴史の中での干魃、飢餓、天然痘などの疫病、から東大寺の大仏を創建、その後、廃仏毀釈や宗教混同といった激動の時代も経験してきました。

これらの要素が奈良の土壌となり、異なる文化やアイデンティティが複雑に交錯する都市としての魅力を生んでいます。

その一方、時としてその静けさが新たな息吹を取り込むのを遅らせることもあります。この展覧会では、その古都ならではの独特な代謝スピードにフォーカスし、アート業界の若手が直面する課題にフォーカスします。

アート業界では、魅力ある若手アーティストであっても表舞台に立つチャンスが限られ、その作品を披露する場もまれです。加えて、アーティストとして生き抜くことの難しさも顕在化しています。この展覧会では、その問題に対する挑戦と解決策を探ります。古都奈良とアート業界を結びつけ、そのポテンシャルを引き出す作品が数多く展示されます。アーティストたちの作品は、古都の風景や文化を現代のアートの言語で翻訳し、新たな魅力を奈良から発信します。彼らの作品は、古代と現代の対話を通じて、奈良の過去と未来をつなぐ窓となることでしょう。

奈良蔦屋書店は奈良市の中心にありながら落ち着いた雰囲気と豊かな時間を提供している場であり、土地の性格にあった店内装飾、コラボレーションが特徴のように思えます。今回の展示コンセプト“古都とアートの関係”と親和性があり、ブックストアでありながら自然に対する意識が高く、集客力もある弊社のスペースにて展示をします。

本展のテーマである “東風解凍”とは、日本の季節を5日ごとに分け気候の動きや動植物の変化を表す季節の暦、七十二候の最初の季語。

日本では古来より暖かい東側から吹く風により川や湖の氷が解け出す頃、新年が始まるとされている。

このテーマを通じて、私たちは奈良の街に新たな息吹をもたらし、現代アートの魅力と興味深さを味わっていただきたいと考えています。

様々な画風、表現形式を駆使し、東風のように冷え切った感覚を解きほぐす、暖かなアートが会場を飾ります。

また、来場者は書店でありながら気軽にアートを鑑賞し作品と対話できるように設えます。アートと観客が一体となり、新たな感動や気づきが生まれることでしょう。

展覧会名        東風凍りを解く East wind unfreezes

会期              2024.5.14〜6.8

​会場      奈良蔦屋書店

​アーティスト  河崎海斗・平山悠羽・檜皮一彦・中本雅・西垣肇也樹

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